ドーピングにより自転車競技からの永久追放処分を受けたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏について、同じく元自転車選手のヤン・ウルリッヒ(Jan Ullrich)氏が雑誌のインタビューで言及した。
1997年にドイツ人として唯一のツール・ド・フランス(Tour de France)制覇を果たした現在39歳のウルリッヒ氏は、12日刊行の独スポーツ誌「スポーツ・ビルト(Sport Bild)」とのインタビューで、アームストロング氏の失墜は「多くの敵を作り過ぎた」ことによる、当然の結果だと話した。
「普段、私は人に悪いことが起きて欲しいと願うことはないよ。アームストロングに対してもね」と、自身も2月に過去のドーピングで有罪判決を下され、2005年以降の記録を剥奪されたウルリッヒは語る。
「しかし、ランスには捕まってほしいと思っていたよ。彼は多くの敵を作り過ぎたんだ。彼はいつも人の上に立ちたがった。そして彼に従属する人々には冷酷に接した」
またウルリッヒ氏は、アームストロング氏が自転車競技にとって「多大なる悪影響を与える」存在だったと話した。
スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for Sport、CAS)からドーピングの処罰を科されたウルリッヒは、アームストロングのように自らは禁止薬物の使用を認めてはいない。
米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping Agency、USADA)は昨年、アームストロング氏がスポーツ史上最大のドーピング事件の中心人物だったと告発するレポートを発表。その後、同氏は自転車競技からの永久追放処分を受けた他、ツール・ド・フランス7連覇のタイトルを剥奪された。
1月にアームストロング氏はテレビのインタビューに出演し、ツールでの7連覇は数々の薬物を使用して手にしたものだったと認めた。(c)AFP
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