日本代表に“守護神問題”が勃発した。2010年南アフリカW杯から正GKとして活躍する川島永嗣(30=スタンダール)が最近ミスを連発するなど不振に陥っている。
国際親善試合ブルガリア戦(5月)ではFKからのボールを後逸。ブラジルW杯アジア最終予選オーストラリア戦(6月)ではクロスの落下位置を見誤った。3連敗したコンフェデ杯では9失点。1次リーグ初戦ブラジル戦では、屈辱の股抜きゴールも決められ、パフォーマンスは決して良くない。
「川島? 確かに最近ちょっとミスが目立つ」と日本代表OBは状態を不安視。Jクラブのコーチも「メンバーが固定されているのはどうか。新戦力を入れた方がいい」と指摘する。そこで関係者からは、かつて“最強の守護神”と呼ばれた元代表GK楢崎正剛(37=名古屋)の復帰を求める意見が飛び出した。
現役のGK選手は「今でも日本で一番うまいGKはナラさん。(日本代表に)いないのがおかしいし、全然いける」。また日本代表選手の代理人は「ブラジルW杯には楢崎を連れていくべきだ。チームの精神的支柱になれる存在」と代表復帰を熱望した。
1998年フランスW杯から4大会連続出場した楢崎は、川島にレギュラーを譲った南アフリカW杯後の10年9月の親善試合グアテマラ戦後に“代表引退”を表明。ただ、まだまだ正GKの座も十分に狙える実力がある。豊富な経験と実績はザックジャパンにとって大きな戦力となるはずだ。
日本代表GKには、西川周作(27=広島)や権田修一(24=FC東京)も控えるが、実力者の楢崎が加入すれば競争も激化。来夏のブラジルW杯を見据え、日本の守護神争いも注目だ。
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