大相撲名古屋場所が7月7日に初日を迎えます。
名古屋場所で最も注目を浴びるのは稀勢の里。
先場所で13勝2敗をあげた稀勢の里は、名古屋場所で横綱昇進に挑みます。
それでは、稀勢の里の横綱昇進の可能性はあるのでしょうか。
そのあたりを考えてみました。
結論を言えば、稀勢の里が横綱に昇進する可能性はあります。
ただし、可能性としては低い。
横綱昇進の可能性はあるもののハードルは高いように思われます。
まず、成績の問題です。
横綱に昇進するためには原則として「連続優勝またはそれに準ずる成績」が求められます。
大関は過去3場所での星勘定が重視されるのに対して、横綱の昇進は2場所続けての優勝または準優勝が求められ、さらに横綱昇進を推進する横綱審議委員会の心証も大切になっています。
稀勢の里は先場所13勝2敗で準優勝です。
勝敗の数だけで考えれば準優勝です。
しかし、13連勝したものの、14日目に白鳳に敗れ、15日目には琴奨菊に敗れての13勝2敗。
心証は芳しいものではありません。
また、優勝ではなく準優勝、優勝と準優勝では価値に雲泥の差があります。
稀勢の里が横綱昇進を果たすためには、名古屋場所で相当の成績を残す必要があります。
文句なく横綱昇進を果たすためには優勝、しかも13勝以上の優勝が最低条件になるものと思われます。
いくら優勝でも12勝3敗ではレベル的に低すぎるのではないでしょうか。
また、優勝ではなく準優勝の場合、13勝では厳しい。
14勝以上が求められるのではないでしょうか。
では、稀勢の里は13勝2敗以上の優勝、あるいは14勝1敗以上の準優勝は可能でしょうか。
個人的には非常に厳しいと感じています。
稀勢の里は間違いなく地力はあります。
実力があるからこそ大関に昇進しました。
しかし、これまでに優勝経験はありません。
これはとりもなおさずプレッシャーに弱いことを示しています。
今までに何回もあったことですが、先場所はその典型。
終盤は初優勝のプレッシャーからがちがちになって連敗、しかも完敗です。
いくら地力があっても、横綱に求められるのは何よりも精神力。
白鳳などは見ているだけでも精神力の強さを感じます。
大相撲は日本の国技と言われながら、その最高位である横綱に日本人が就いたのは3代目若乃花が最後。
もう15年も日本人横綱は不在となっています。
日本人横綱は確かに見たい。
でも、横綱は後がありません。
成績が悪ければ残されるのは引退だけです。
稀勢の里には横綱昇進を果たしてほしい。
でも、横綱になるのであればできるだけ長くその地位を保ってほしい。
そのために何よりも大切なのが精神力の強化。
先場所までの稀勢の里を見る限り、その点はまだまだかなという気もします。
大相撲名古屋場所での稀勢の里の横綱昇進の可能性は低いと思います。
ただ、大器であることは間違いありません。
いつかは必ず横綱、しかも大横綱になれる可能性も秘めているような気がします。
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